レポート
2026.09.10
2026年11月15日までソウルで上演中

現地で初体験! 現地・韓国ミュージカル『エリザベート』鑑賞入門ガイド

いまミュージカル・ファンから熱い視線が注がれている「韓国ミュージカル」(韓国で上演されているミュージカル)。現在ソウルでは、日本でも大人気の演目『エリザベート』(脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ、作曲:シルヴェスター・リーヴァイ)が上演されている。ここでは、実際に現地へ観劇しに行った編集部員(ミュージカル愛好家のアラサー)が、チケットの取りかたから、会場へのアクセス、劇場での楽しみかたなどを紹介する。

音楽の友 編集部
音楽の友 編集部 月刊誌

1941年12月創刊。音楽之友社の看板雑誌「音楽の友」を毎月刊行しています。“音楽の深層を知り、音楽家の本音を聞く”がモットー。今月号のコンテンツはこちらバックナンバ...

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電車で行ける!劇場までのアクセス方法

昨年から映画館で上映されているシリーズ「韓国ミュージカル on screen」をきっかけに、日本のミュージカル・ファンに広く知られ、大注目となっているのが「韓国ミュージカル(韓ミュ)」。ソウルでは8月から大人気の演目『エリザベート』(韓国エリザ)が、EMKカンパニーによって上演されている。

まず「韓国でミュージカルを観る」と聞いて、お隣の国と言っても海外だし、初心者でも大丈夫かしら…… と一瞬でも思われたかたのために、まずは日本から会場までのアクセスをご紹介。

東京から仁川空港まで早くて2時間、空港からソウル駅までの直通の電車で約1時間(別料金で特急もある)。ソウル駅から『エリザベート』の会場となる「ブルースクエア ウリ銀行ホール」までは電車で約20〜30分で到着する。ソウル駅からは途中で1回乗り換えはあるが、路線がすべて数字(4番線→6番線)で示されているのでわかりやすい。ちなみに最寄りの「漢江鎮(ハンガンジン)駅」は大ヒット韓国ドラマ『梨泰院(イテウォン)クラス』の舞台である梨泰院駅の隣の駅と考えると覚えやすい。劇場は駅から直結なので、迷わず到着することができた。
日本からの道のりを示すと少々長く感じるが、ソウルを拠点にした旅行と考えれば、とっても気軽。もちろん、日本を朝に出発すれば夕方には観劇が可能だ。

私が観劇したのは夜の公演(19時30分開演、終演は22時くらい)だったが、この時間帯でも治安はよく、タクシーなどを使わなくても、日本と同じようにホテルまで電車で帰れる。想像以上に好アクセスで、韓国旅行が初めてでも挑戦しやすい!と感じたことをまずはお伝えしたい。

ソウル駅では4番線に乗り、サムガクチ駅で6番線に乗り換える。ちなみに韓国ではGoogleマップがあまり使えないため(私の場合はなぜかGmailの送信もできなかった)、地図アプリ「NAVER Maps」の使用をおすすめする
最寄り駅から直結!
劇場の外から

日本語対応ありのアプリでチケット購入

現地入りのハードルが下がったところで、私が行ったチケットの取りかたを紹介する。

チケット予約&購入は、サイト「NOL World 」内で行った。ほかにも「メロンチケット」などがある。
購入時までに必要な事前準備としては、まずはアプリのインストール、パスポートや顔認証などをふくめた会員登録をしておくこと。日本語対応があり、パスポートの読み取りもスムーズで、デジタルの最先端を感じる。クレジットカードの登録は、購入時のタイミングでOK。
発売日になったら、アプリを開き、演目を選べば購入画面に進むことができる。……という仕組みなのだが、私が購入した際は販売初日だからか、アプリからの購入ができず、ブラウザからサイトにログインして購入した。
そもそも日本だと、アクセス集中のため購入サイトにつながらない、という現象が多々起こるが、このアプリの場合は「現在●人待ちです」と表示されるので、開いたままで待つことができて、鬼のような顔をして何度もページを開き直す必要がなくて便利。残席には余裕ありで、当日券を買うことも可能だった。

ちなみに、日本ではミュージカルは半年前くらいからチケットが販売されるが、今回の韓国ミュージカル『エリザベート』は初日の約1ヶ月前からの販売。上演日時の詳細が発表されたのも約1ヶ月半前だった。そのため上演期間だけ押さえておいて、航空券とホテルだけ先に予約しておいた。
チケットは、日本と同様に座席にランクがあり、最も良い席で約18000円、安い席で約9000円程度。

サイト「NOL World」の『エリザベート』チケット購入画面

開演1時間前の到着がおすすめ

さあ、いよいよ現地での観劇。建物に入ってすぐ、劇場の入り口扉があるのが少々驚き。各階、各扉の前にスタッフがいて、そこでチケットを見せて入るシステムだ。
ここで思わぬ落とし穴が。到着したら、チケット発券機で紙チケットを発券するのだが、このホールの仕組み上、劇場の扉を出ればそこは公の場。トイレ休憩の際にチケットを座席に置いてきてしまうと再入場できなくなる。案の定チケットを忘れた私は入り口で引き留められ、スタッフのかたに座席まで着いてきてもらった。本当にすみませんでした。

ミュージカルはもちろん韓国語での上演だが、海外からの観光客にも優しい、AI機能がついた字幕眼鏡を借りることができる。会場にレンタルスペースがあり、そこで紙に必要事項を記入、料金(日本円で1500円くらい)を支払い、パスポートを預ける。「え?パスポートを預けるの!?」と不安に思われるかたもいると思うが、ちゃんとスタッフが管理しているのがわかり、安心して預けられた。終演後、字幕眼鏡を返すタイミングで引き取る。
この字幕眼鏡、はじめのうちは多少の違和感があったのだか、結果的に借りてとてもよかった!必要に応じて付けたり外したりして活用。多少、場面と字幕のズレが生じることもあったが、ほぼ問題ない。日本でも劇団四季などが導入しているようだ。初期設定に少々時間がかかるので、余裕を持って座席でスタンバイしたい。

会場には、キャスト表やポスター以外に、フォトスポットや、有料のフォトブース、関連グルメや、グッズ売り場などなど、『エリザベート』の世界観を味わうコーナーがたくさん用意されている。余裕を持って40分前くらいに到着したが、かなり時間が足りずに焦った。おすすめは開演1時間前の到着。

大きく張り出されている当日のキャスト表
無料のフォトスポット
(左)字幕眼鏡をレンタルするカウンター、(右)チケットを発券する機械
初体験の字幕眼鏡!
観劇の記念に撮るのが楽しい! 韓国ミュージカル『エリザベート』オリジナル・デザインのプリクラ(?)。シール状ではなく、写真の形で印刷されて出てくる(約1000円)
撮影はスピーディに進むため、あらかじめポージングを用意しておくのがオススメ。最後にQRが表示されて、そこから撮影時の動画&写真データも送ってもらえるので、スマホをすぐに取り出せるようにしておくと安心
エリザベートなりきりフォト・ブース。こちらもプリクラ機のような感じ
トートなりきりフォトブース。こちらを体験してみたが、スタジオで撮影したかのようなクオリティの高い仕上がりにびっくり!(約1200円)
会場では『エリザベート』をテーマにしたオリジナルのフードも販売されている。これらを飲まなかった&食べなかったのを、あとから後悔……
おみやげに購入したグッズたち。歌&ピアノ伴奏の楽譜(約1600円)と扇子(約1000円)
韓国現地で購入したイヤリング(約800円)。観劇のお供として(おみやげも兼ねて)エリザベートの有名な肖像画にある髪飾りに近いデザインを探しました
アクセサリーショップ「NYUNYU(ニューニュー)」明洞店は、手ごろな価格帯で、とにかく品揃えが豊富

「韓国エリザ」ならではの世界観、迫力の歌声

オペラなどと同様、プロダクションごとに演出に違いがあるミュージカル。日本で観劇した東宝版とはまた違う、ストーリーの浮かび上がらせ方がおもしろかった。「韓国ミュージカル on screen 」は俳優に寄ったカットが多いため(これはこれで大変良き)、舞台で全体を俯瞰してみると、映像では気づかなかった部分もたくさんあり、またキャストたちの迫力ある生歌には痺れた。来てよかったー(嬉し泣き)と心から思えたリアル観劇体験だった。

時代と国境を超え、いまでも愛され続ける皇妃エリザベート。
現地観劇は直近では難しい、もしくはエリザベートをもっと楽しみたい!という音楽ファンのみなさまにぜひおすすめしたいのが、Netflix で配信されているドラマ、その名も『皇妃エリザベート』。J.シュトラウス2世がワルツを弾いていたり、当時アイドル的人気を博したリストが宮殿女子から黄色い声を浴びていたり、のちにワグネリアンに成長する少年ルートヴィヒ2世が音楽に夢中になっていたり……と、世界史と音楽史が立体的につながる瞬間がたくさんある。現在シーズン2まで配信されており、最終章となるシーズン3の配信が最近決定。まもなく観られることだろう。

ミュージカル『エリザベート』は、日本では今年から来年にかけて、宝塚歌劇団が上演。「韓国ミュージカル on screen 」も新たなラインナップが発表されており、10月から来年にかけて、注目の3作が上映される予定だ。

舞台からドラマへ、映画、本の世界を経て、また舞台へ……。エリザベート、そして韓国ミュージカルへの熱はしばらくおさまりそうにない。

終演後劇場を出ると、演目のタイトルが映しだされていた
EMKミュージカル『ELISABETH』
   期間:2026年8月16日 – 2026年11月15日
会場:ブルースクエア ウリ銀行ホール
上演時間:2時間 45分 (休憩時間 20分)
公式サイトはこちら
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