イベント
2026.08.10
音楽祭に出かけよう!2026 

サラダ音楽祭2026~音楽の喜びが響き合い 街、人、世代をつなぐ

毎年秋に東京・池袋の東京芸術劇場を中心に開催されている「サラダ音楽祭」(9/11-9/13)は、世代を問わず、誰もが楽しめるフェスティヴァル。オーケストラ、ダンス、歌を縦横無尽に味わうことができ、子どもの舞台デビューにもぴったりだ。今年から拡大されるメインプログラムや新企画など、色とりどりのラインナップをご紹介しよう。

飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

この記事をシェアする
Twiter
Facebook

誰もが楽しめる音楽祭

[サラダ音楽祭 TOKYO MET SaLaD MUSIC FESTIVAL]は、2018年の開幕以来、東京・池袋の東京芸術劇場を中心に開催されている音楽祭だ。「サラダ」の由来は「Sing and Listen and Dance」の頭文字。その名のとおり「歌う、聴く、踊る」というコンセプトに重ねられた、フレッシュで彩り豊かなプログラム編成で、世代を問わず誰もが楽しめるフェスティヴァルである。

2026年の最大のニュースは、メインプログラムがこれまでの2日間から3日間へと拡大されることだ。初日9月11日の夜は、毎年フェスティヴァルの締めくくりを飾ってきた音楽祭メインコンサートが、祭典の幕開けへと据え直される。

東京都交響楽団を指揮するのは梅田俊明。仙台フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者を6年にわたって務め、国内の主要オーケストラへの客演を通じて、堅実かつしなやかな音楽づくりを聴かせてきた。メインコンサートの初登壇となる今回、その円熟した手腕がどのような響きを引きだすか、楽しみだ。新国立劇場合唱団の緻密で広がりある合唱と、金森穣率いるNoism Company Niigataの圧倒的で洗練された身体表現、そして都響とが立体的に織りなす公演となるだろう。

続く12日と13日には、0歳から入場できる「OK!オーケストラ」が両日開催へと拡張され、親子で楽しめるダンス公演「動物たちのダンス&ミュージック」も新企画として登場。

さらに昨年好評を博した子どものためのオペラ『しろくまの王さま ヴァレモンの物語』も再演され、家族で味わえる本格的な舞台体験が広がる。SaLaDワークショップアンサンブルレッスン、ヤマハと共同開発した「だれでもピアノ®」など、聴くだけにとどまらない参加型コンテンツの厚みも、この音楽祭ならではの特徴だ。

多摩・島しょ地域へと届けられる「OK! オーケストラ in 多摩」や「SaLaDプレミアムコンサート」も今年さらに充実し、街と街、人と人、世代と世代をやわらかにつなぐ。秋の東京に、音楽の喜びが響き合う3日間がやってくる!

音楽祭メインコンサート《Boléro》~ 音楽と舞踏の豪奢プログラム

好評の《ボレロ》は今年も目玉の一つ。華やかに名曲たちが奏でられる ©サラダ音楽祭実行委員会

「音楽祭メインコンサート《Boléro》」は祭典の幕開けを飾るにふさわしい、豪奢にして緻密なプログラム。指揮を執るのは梅田俊明である。NHK交響楽団や読売日本交響楽団など国内主要オーケストラと共演を重ねるヴェテランの登壇は、本音楽祭にとっても新たな色合いをもたらすに違いない。

昨年SaLaDプレミアムコンサートを指揮した梅田俊明が今年はメインを振る
©K.Miura

前半はグリーグ「組曲《ホルベアの時代より》」で北欧的な清冽さを響かせ、続くラター《グローリア》では、新国立劇場合唱団の輝かしい歌声が天井高くこだまするだろう。後半はラヴェル「組曲《マ・メール・ロワ》」が鮮やかなオーケストレーションで物語を紡ぎ、Noism Company Niigataとのコラボレーションが始まる。

そして、いよいよラヴェル《ボレロ》へ。サラダ音楽祭の象徴的演目ともなりつつあるこの演目は、Noism Company Niigataの舞踏が、凛々しく力強い身体表現で東京都交響楽団とのコラボレーションを展開する。希望や光を感じさせる音楽と舞踏の圧倒的世界に、聴衆は再び息を呑むことになるだろう。

OK! オーケストラ~0歳から入場OK! 家族みんなで楽しむ1時間

0歳から入場可能な「OK! オーケストラ」では、指揮者体験コーナーも実施予定 ©サラダ音楽祭実行委員会

0歳から入場可能なオーケストラ・コンサート「OK! オーケストラ」は、毎年大好評を博してきた人気プログラムだ。今年は土・日の2日間開催へと拡大される。タクトを振るうのは川瀬賢太郎。その伸びやかな音楽作りで、子どもから大人まで魅了する指揮者だ。司会には子ども向けTV番組でおなじみの小林顕作、ダンスは近藤良平率いるコンドルズ、児童合唱は東京少年少女合唱隊と、舞台はにぎやかな顔ぶれで埋め尽くされる。

指揮を担当する川瀬賢太郎は1児の父。「幼少期に本物の音に触れる体験の大切さ」をたびたび語っている ©Tomoko Hidaki

プログラムもじつに贅沢だ。すぎやまこういち「交響組曲《ドラゴンクエストV》」から、ビゼー《カルメン》、ロッシーニ「《セビリャの理髪師》序曲」、シャブリエ《スペイン》まで、子どもも大人も心拍数が上がるような名曲がずらり。指揮体験コーナーや、客席も一体になって歌うコーナーもあり。声を出しても、身体を動かしてもOK! 家族みんなで音楽の喜びそのものを体感する、かけがえのない1時間となるだろう。

子どものためのオペラ『しろくまの王さま ヴァレモンの物語』(日本語上演)~ 色鮮やかな冒険ファンタジー

『しろくまの王さま ヴァレモンの物語』は自然と楽しめる曲が散りばめられており、子どもにも親しみやすいオペラとなっている ©サラダ音楽祭実行委員会

意地悪なトロールの女王に連れ去られたしろくまのヴァレモンを追って、心優しく勇敢な少女ラグナが冒険の旅へと踏み出す──昨年大好評を博した東京芸術劇場制作の子どものためのオペラ『しろくまの王さま ヴァレモンの物語』が再演される。

ヴァイオリン、クラリネット、トロンボーン、ハープ、打楽器という小さなオーケストラが、北欧の森や吹雪の山々を色鮮やかに描き出す。楽しく笑える場面も多いが、歌手たちの確かな歌、彩り豊かな照明、そして衣裳は、まぎれもなくオペラそのもの。子どもが新しい世界と出会い、大人が童心に帰る一時間である。

飯田有抄
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

ONTOMOの更新情報を1~2週間に1度まとめてお知らせします!

更新情報をSNSでチェック
ページのトップへ