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2026.06.19
音楽祭に出かけよう!2026

第46回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル~バッハで涼やかな音楽の旅を

毎年夏に、爽やかな草津高原で開かれる草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル。講習会と、その講師を務める世界的演奏家が行なうコンサートの2本柱からなる音楽祭だ。今年は「Bach is Cool バッハと涼もう」をテーマに、室内楽から合唱、オーケストラまで多様な切り口の演奏会が連日開かれる。注目の出演者や、新体制で始まる新企画について、ご紹介しよう。

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

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今年のテーマは「Bach is Cool バッハと涼もう」

草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルは、1980年に始まった日本初の夏の音楽アカデミー(講習会)とフェスティヴァル(演奏会)からなる音楽祭。これまで、ソリストやオーケストラで活躍する演奏家が国内外問わず数多く育ち、同時に聴衆の育成にも力を入れて、音楽文化の普及と発展に貢献してきた。

第46回を迎える今年は8月17日から31日まで、アカデミー講師を中心とした演奏会を連日開催。「Bach is Cool バッハと涼もう」と題し、第1回のテーマだった「音楽の父」を、原点回帰の思いも含めて再度取り上げる。バッハの同時代人や、彼から影響を受けた後世の作曲家が生み出した作品にも、さまざまな切り口から光を当てる。

メイン演奏会場の「草津音楽の森国際コンサートホール」は国有林の中にあり、緑に囲まれた開放的なロビーは、自然と音楽の調和を感じさせる。 ©友澤綾乃

草津を飛び出し、高崎と軽井沢でもコンサート開催

草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルは、今年4月からミヒャエル・ヘフリガー氏をアーティスティック・アドヴァイザーに迎え、新時代に入った。ヘフリガー氏は世界三大音楽祭の一つ、ルツェルン音楽祭(スイス)の芸術監督を25年務めた人物で、氏の経験と人脈を生かし、4年後に控えた50回目の節目に向けて、さらなる発展を目指すという。

Three Mountains Project」は、そのヘフリガー氏が今年から始める新企画。草津の「白根」、高崎の「榛名」、軽井沢の「浅間」の三名山を音楽でつなぐという思いが込められている。今年はついに山を越えて拠点を増やし、より多くの方々に一流の音楽と草津らしいプログラムを届ける。高崎芸術劇場プレコンサート8/16)、草津音楽の森国際コンサートホールクロージング・コンサート8/30)、軽井沢大賀ホール乾杯コンサート8/31)が開催される。

ミヒャエル・ヘフリガー Michael Haefliger

1961 年ベルリン生まれ。1999 年ルツェルン音楽祭のエグゼクティブ・ディレクター兼芸術監督に就任。「40 Minutes」や「Piano-Offstage」といった多種多様なコンサート形式をプロデュースしながら音楽祭を発展させた他、「”DEBUbgvT” Concert Series」の企画や、ユース・オーケストラを活用したコンサート企画など、若手アーティストの育成に力を入れる。2003 年にはクラウディオ・アバドと共にルツェルン祝祭管弦楽団を創設し、2004 年にはピエール・ブーレーズと共にルツェルン祝祭アカデミーを設立。2025 年現在、ラン・ラン国際音楽財団、UBS 文化財団、ピエール・ブーレーズ財団、ダボス音楽祭財団、スイス音楽青少年コンクール財団の理事を務める。
©Marco Borggreve

ヨハンナ・マラングレ(指揮)、ラインホルト・フリードリヒ(トランペット)が新登場

さて、気になる出演陣だが、クリストファー・ヒンターフーバー(ピアノ)、トーマス・インデアミューレ(オーボエ)、クラウディオ・ブリツィ(チェンバロ&オルガン)など、10年以上参加しているアーティストたちが今年も草津へやってくる。さらに若手指揮者のヨハンナ・マラングレ8/1617)、そしてヘフリガー氏の一押しアーティストである、トランペットのラインホルト・フリードリヒ8/3031)が新たに登場し、新旧アーティストの競演が楽しめる。

ヨハンナ・マラングレ Johanna MALANGRÉ

ドイツ、ケルン生まれ。ベルナルド・ハイティンク、パーヴォ・ヤルヴィなどの教えを受ける。2019年、ウィーンで行われたMAWOMA指揮者コンクールで第1位。22年、フランス国立ピカルディ管弦楽団の首席指揮者に就任。25年、ミュンヘン・フィルに客演。同年6月に初来日し、群馬交響楽団(定期)と名古屋フィルに客演して好評を得た。
©Zuzanna Specjał
ラインホルト・フリードリヒ Reinhold Friedrich

1986年ARDミュンヘン国際音楽コンクール準優勝以来世界屈指の舞台で活躍し、現代および古楽器トランペットのソリストとして、数々の著名オーケストラと共演。ルツェルン祝祭管弦楽団では設立以来、常任首席トランペット奏者を務める。バレンボイム=サイード・アカデミー(ドイツ)の名誉教授、カールスルーエ音楽大学トランペット教授。
©Cyrus Allyar

今年のプログラム中唯一のリサイタルを予定しているアンゲリカ・キルヒシュラーガー(メゾ・ソプラノ)は、2年ぶり3度目の登場。バッハ作品に限らず、バッハを敬愛したブラームス、シューベルト、メンデルスゾーンなどの作品を含むプログラムを披露する(8/22)。エンリコ・ブロンツィ(チェロ)は2024年より3回連続の登場。「バッハ、『イタリア』へ行く」(8/24)では、同じイタリア人アーティストのクラウディオ・ブリツィとともに、バッハ「イタリア協奏曲」や、バッハがリスペクトの念を寄せたヴィヴァルディ、スカルラッティらの名曲を届ける。

昨年から始まった「森の音楽会」にも注目したい。「バロック名曲集」「バッハmeetsワールド・ミュージック」(8/21)、ナレーション付きの「カフェ・バッハへようこそ !(バッハの《コーヒー・カンタータ》を上演)本物?ニセ物?バッハ珍『名曲』集」(8/26)といった楽しく親しみやすいプログラムで、普段クラシックを聴かない方にもおすすめだ。

講師を務める世界的な演奏家や、草津で育った日本の演奏家が、室内楽から合唱、オーケストラまで多彩なプログラムに出演。©友澤綾乃

進化を続けるアカデミー 新たに「受講生の学びの場」を増設

日本でもっとも歴史の古い夏のアカデミーは、さらなる充実を図り、今年から日本の教育現場ではなかなか学ぶことができない講座を設ける試みを開始する。初年度の今回は、オルガニストのクラウディオ・ブリツィによる「通奏低音講座」。「通奏低音」は学び始めると奥が深いものなので、まずは導入講座を体験してもらい、受講生の学びのきっかけ作りを目指す。

その他にも、受講生による街角コンサートがあったり、演奏技術を学ぶことだけがアカデミーの目的ではないという趣旨から、天狗山「氷室」へのハイキングなども予定されている。

草津夏期国際音楽アカデミーにおけるマスタ―クラスの様子。世界的な演奏家によるレッスンを聴講することもできる。©友澤綾乃

師との出会い、音楽を志す者同士の出会い、新しい演奏家や音楽との出会い、音楽愛好家同士の出会い……さまざまな出会いを求め、爽やかな夏の草津高原へ、避暑もかねてぜひ訪れたい。

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