読みもの
2021.11.05
高坂はる香の「思いつき☆こばなし」第85話

ショパンもピアニストも食べたポーランドで人気の料理やスイーツ

高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

撮影:筆者

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まだまだ続きます! ポーランド取材のこぼれ話。今回は食の話題です。

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今年のショパンコンクール取材、過去4回の中で最高に自由時間がなく、コンクールが開幕してからはほとんど外食するチャンスがありませんでした。せめてポーランドを感じようと、スーパーでインスタントのスープの素を買ってきて、部屋で食す毎日。

ボルシチとジュレク。どちらもポーランドでとても一般的なスープです。クノールは日本でもおなじみですね。

それでも、コンクールがはじまる前や後に少し食べられたものがあるので、ご紹介したいと思います。

まず、ポーランドといえばピエロギ! 餃子のような食べ物とよく紹介されますが、日本で食べるものよりも皮がもちもちとして厚く、中身はきのこや肉、チーズなど、やっぱりポーランド風。

こちらはピエロギ専門のファストフード店で食べたピエロギ。
なにこの尻切れとんぼなナイフ? と思ったのですが、これが、上からナイフを刺して小さなピエロギをカットするには絶妙の形状。ピエロギ専用ナイフみたいです。

前述のポーランドのスープ、ジュレクは、お店で食べると、このようにパンの器に入って出てくることもあります。

パンの器に入ったジュレク(スープ)。

「このスープにはパンがなくちゃ、絶対イヤイヤイヤ!」 と、今回お仕事をご一緒した撮影クルーのポーランド人が言っていました。それでいっそ、器にしてしまうのかも。

ちなみにこちらは、ワルシャワ・フィルハーモニーホールのバックステージのカフェテリア(ホールからのライブ配信でもご紹介しました!)で出してくれたジュレク。

このアーカイブ動画にカフェテリアが出てきます(25分くらいのところ、頭出ししてます)

前述のポーランド人氏、私が頼んだこのスープを見て近寄ってクンクンしたのち、「これはホームメイドじゃないね」と一言。ジュレクはポーランドでは各家庭の味があるようで、日本人のお味噌汁みたいな感じなのかもしれません。

とはいえ、お腹の空いた私が今から食べるジュレクのことはそっとしておいてくれ! と思いましたけど。

こちらは、タルタルステーキ。

タルタルステーキは、お店によって盛り付け方が違います。

ポーランドというより本来はフランス料理なのでしょうけれど、とても人気のメニューであちこちで食べることができます。しかもおいしい。

海老彰子さんが、ご自身がコンクールを受けたときに16回食べて、16回目にお腹を壊してやめたとおっしゃっていた、あれですね。

私も大好きなので、今回数少ない外食チャンスで3回食べました。

そして最後は、ホットチョコレート。

ショパンも大好き、ホットチョコレート。

ショパンが好きで、すみれの砂糖漬けを浮かべて飲んでいたといわれますね。ジョルジュ・サンドと交際していた頃は、彼女が毎朝ショパンのために作ってあげていた、なんていうエピソードも伝えられています。

(……といいながら、今回ホットチョコレートを飲みに行っている暇もなく、写真はなんと6年前のもの)

ポーランドでもっとも有名なチョコレートショップWedelのホットチョコレートは濃厚で、特に人気です。今回は、名物のチョコレートを買いに行きました。

ちょっとおもしろい形状ですが、これを割って食べるのだそうです。

かわいらしい女の子の店員さんに、それ2つください、といったら、「このソーセージ2本ほしいの?」と言われて、ソーセージって……チョコレートのファンシーさ台無しよ、と心の中でツッコミましたね。

以上、最後は無理やりショパンの話題をねじ込んで音楽に寄せた、ポーランドの食の思い出でした。

高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

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