日欧の古楽器を融合したユニークな編成! アンサンブル室町が東京カテドラルで公演
アンサンブル室町は、ヨーロッパのルネサンス・バロック時代の古楽器と日本の伝統楽器によるユニークな編成で異彩を放つ団体だ。
名称にある「室町」は、ヨーロッパの楽器が日本へ伝来した室町時代(1338~1573のうち16世紀)に由来、メンバーは、60人以上の邦楽奏者、西洋古楽器奏者からなる。
2007年に同団を立ち上げたのは、フランス出身のチェンバロ奏者、ローラン・テシュネ。『日本の音楽』(ピエール・ランディ著/Buchet-Chastel, Paris 1970)に衝撃を受け、1995年渡日、少しずつ日本の文化や芸術の知識を深めていったという。和楽器奏者との出会いや共演を経て、アンサンブル室町を創設、芸術監督として、さまざまな作曲家に新作を委嘱・初演し、15年近く率いてきた。その公演には、洋の東西を問わず、ダンサー・舞踊家、俳優、声楽家など、多彩なアーティストをゲストに招いている。
「アンサンブル室町+人形浄瑠璃」公演映像(2019年12月24日)
そして、2022年からは、創設時からメンバーとして参加していたオルガニスト大平健介が、新芸術監督に任命された。
テシュネは「最も優れたオルガニストの一人として認められている素晴らしい音楽家なだけでなく、芸術的な想像力、社会的な繋がりの強さ、ヒューマニストとしての寛大さ、そして、日本、ヨーロッパ、その他の国々において、質の高い冒険に常にオープンに対応できるエスプリを持ち合わせています」と大平を評し、自身の後任を託した(公式サイトより)。
12月17日(金)、任期最後の集大成となる企画は、7人の日仏の作曲家に委嘱した新作に加え、2019年に上演したマーカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704)作曲《暗闇の聖務》から抜粋したプログラム。
現代作曲家たちによる多様な作風と、東西の古楽器に2人のカウンターテナーの歌が入った神秘的な音楽を、建築家・丹下健三が設計した東京カテドラル聖マリア大聖堂で聴くことができる。
日時: 2021年12月17日(金)19:00開演
会場: 東京カテドラル聖マリア大聖堂
委嘱作品・世界初演 作曲家: 権代敦彦、渋谷由香、セバスチャン・べランジェ、台信遼、藤倉大、フロラン・キャロン=ダラス、向井航
演奏作品 作曲家: マーカントワンヌ・シャルパンティエ
出演者: 鷹羽弘晃(指揮)、上杉清仁/久保法之(カウンターテナー)、金沢青児(テノール)、高橋宏典(バリトン)
アンサンブル室町メンバー
和楽器:
澄川武史(能管)、あかる潤(篠笛)、清田裕美子(龍笛)、黒田鈴尊(尺八)、三浦元則(篳篥)、管原ユーリ(笙)、久保田晶子(琵琶)、日原暢子/森梓紗/LEO(箏)、村澤丈児(胡弓)、守啓伊子(三味線)
古楽器:
大塚照道(バロックリコーダー)、菊池奏絵(フラウト・トラヴェルソ)、酒井弦太郎(バロックオーボエ)、長谷川太郎(ドゥルツィアン)、橋本晋哉(セルパン)、大平健介/新妻由加(オルガン)、圓谷俊貴(チェンバロ)、須賀麻里江/高岸卓人(バロックヴァイオリン)、和田達也(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、山田慧(バロックチェロ)、山田岳(バロックギター)
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