プレイリスト
2022.08.12
ただいまショパン第8回

ピアノ三重奏曲 ト短調Op.8――よき理解者・ラジヴィウ公への感謝の気持ちを込めて

ショパンの作品を全曲聴いてみよう! ショパン自身がつけた作品番号順に聴くことで、ショパンの“設計図”が見えてきます。

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

イラスト:本間ちひろ

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ピアノ三重奏曲 ト短調Op.8

ウィーンで成功を手にしたショパンへの招待の話はたくさんあったが、けっきょくポズナニ近くにあるラジヴィウ公のアントニの館に行くことにした。ここに一週間滞在した間にショパンはチェロの名手である公のために《チェロとピアノのためのポロネーズ》作品3を作った。ラジヴィウは自作のオペラ《ファウスト》をショパンのために上演した。(中略)

 

ショパンは楽しかった日々への礼の気持ちをこめて、室内楽《ピアノ三重奏曲》ト短調・作品8をワルシャワに帰ったのち、ラジヴィウ公に献呈した。

——小坂裕子著 作曲家◎人と作品シリーズ『ショパン』(音楽之友社)36,37ページより

 

ショパンが8歳のときに初めてコンサートを催したのも、ラジヴィウ公の館でした。音楽をこよなく愛するラジヴィウ公は、ショパンの音楽のよき理解者だったのです。

アントニ・ヘンリク・ラジヴィウ(1775~1833年)
ポーランド分割によりプロイセン領となった自治地域、ポズナン大公国の総督を務めた。パガニーニやベートーヴェン、ゲーテも客として迎え、自邸でコンサートやオペラの上演会を企画していた。
作品紹介

ピアノ三重奏曲 ト短調Op.8

作曲年代:1828(ショパン18歳)

出版:1832年

献呈:Antoni Henryk Radziwill

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