一流のジャズ・アーティストが淡路町に集結！　うららかな陽射しの下でジャズを楽しむ

「ジャズは聴いてみたいけれど、ジャズクラブは敷居が高い気がする」という言葉をよく耳にします。ジャズクラブも一度入ってしまえばそんなに難しいルールはないし、1人で行っても意外に居心地が良かったりします。最近では女性１人のお客さんもよく見かけます。

　私自身も、ジャズに深くのめり込んだのは、実はジャズクラブでの体験から。CDで聴いたことのある曲が、演奏するミュージシャンや楽器編成によってまったく違う世界になったり、演奏者の超絶技巧に圧倒されたり、音の隙間さえも美しいバラードに感動したりと、行くたびに新しい発見と驚きがあり、頻繁にジャズクラブに通うようになったのです。とはいえ、初めて見にいくライブだとしたら、一体どれを観たらいいのか迷いますよね。

　とにかく行き当たりばったりでお店に入ってみる。というのも、劇的な出会いがありそうですが、やっぱり勇気が必要です。ならば、野外で行われているジャズフェスティバルに参加してみる、というのはいかがでしょうか。

　ジャズフェスティバルは、1日掛けてさまざまなアーティストが出演するジャズのお祭り。春から秋にかけて全国各地で行なわれます。海外では、スイスの「モントルー･ジャズフェスティバル」や、日本では毎年秋に行なわれる「東京ジャズ」が有名です。

　ジャズフェスの良さは、なんといっても、1度にたくさんのライブを楽しめてしまうこと。さらにフェス限定のスペシャル･バンドが結成されたりと、ジャズファンにとっては見逃せない企画がたっぷりと盛り込まれているのです。誰でも入りやすいオープンな雰囲気なので、普段ジャズを聴かない人も参加しやすく、ジャズに特有な拍手のタイミングを知らなくても気にせず、気軽に楽しむことができます。

　この春にも、全国各地でイベントが開催されます。そのスタイルはさまざまで、屋内、屋外、都心型、郊外型など。ジャズクラブ以外に、公民館やカフェ、レストラン、お寺などを開放し、各会場を自由に回れるサーキット型のフェスもあります。自分はどのタイプのフェスがいいか、事前に調べておくと良いかもしれませんね。

　交通の便が良く、会場が綺麗で食事もできる都市型のジャズフェスなら、東京・神田淡路町で４/27(金)～4/30(月･祝)に渡って開催される野外ジャズ･イベント「JAZZ AUDITORIA 2018 in WATERRAS」がお薦めです。

　毎年春に開催され、今年で6回目。なんと約2万5千人を動員している大人気のイベント。人気の理由の１つは、一流のアーティストをすべて入場無料で観られることにあります。

　実はこのイベントを手掛けているのは、ジャズクラブの名門、あのブルーノート東京。ユネスコと親善大使のピアニスト、ハービー･ハンコックが、ジャズを通した国際平和と福祉の促進を目的に、毎年4/30を“インターナショナル･ジャズ･デイ”に制定、その意向に賛同して立ち上がったのがこのイベントです。有名アーティストたちのライブを連日無料で観られるジャズフェスは、他にはなかなか見当たりません。

　今年のラインナップも目を見張るものばかり。会場を大いに盛り上げるのは、第１回目から出演している、日本を代表するトランペット奏者、エリック・ミヤシロ率いるブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロ。トッププレイヤー達が集結したビッグバンドの重厚で迫力のある演奏は、生で観たらいっぺんにジャズの虜になること間違いなし。

　ほかにも、TVドラマ「カルテット」を始め、人気ドラマの劇伴奏が話題となった現代版ジャズロック・ピアノトリオのフォックス･キャプチャー･プランなど、現在のジャズシーンを盛り上げるアーティストが続々と登場します。また、ワテラスモールの一部飲食店にてミュージシャンによるミニライブが行なわれる予定です。

　もう1つのお薦めポイントは、ファミリーでも楽しめるというところ。ステージ横にはキッズコーナーが設けられる他、ワテラスタワーではミニトレインも走ります。キッチンカーもあるので、食べながら飲みながら、屋外で贅沢なライブ鑑賞を楽しめます。この春は、気軽に、楽しいジャズに触れてみてください。