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2025.05.26
マスタークラス受講申し込みは6月2日(月)~6月11日(水)、開講期間は8月17日(日)~ 30日(土)

世界一流の演奏家と学び、演奏する45回目の夏~草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル 2025

2025年、45回目の開催となる「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル」。創設以来、音楽アカデミー(講習会)とフェスティヴァル(演奏会)を組み合わせ、演奏家たちの「学びたい!」を応援する場として愛されてきました。2025年の講師陣のレッスン内容や、過去の受講者の声もあわせてご紹介します。

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

トップ画像:「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル 2024」~カール=ハインツ・シュッツ氏のマスタークラス

写真:友澤綾乃

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45回目を迎える“学び”の音楽祭

草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルが、「講習会」と「コンサート」の二本柱で今年も開催される。

第45回となる2025年のマスタークラスを受講するアカデミー生を募集しており、申込受付は2025年6月2日(月)から6月11日(水)まで。

また今年は「ウィーンを繋ぐ二人の〈S〉~アントニオ・サリエリ没後200年、ヨハン・シュトラウス生誕200年を記念して~」をテーマに、8月17日~30日のあいだ講習会とともに毎日、コンサートを開催する。

草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルとは?

このアカデミー&フェスティヴァルは、1980年にヴァイオリニストの豊田耕児氏を音楽監督、音楽評論家の故・遠山一行氏を実行委員長として創設された。日本初の夏期に開催される音楽アカデミー(講習会)とフェスティヴァル(演奏会)を組み合わせた音楽祭である。

当初は、日本の若手音楽家に対し、世界の優れた演奏家から直接指導を受ける機会を提供することを目的に、アカデミーの構想が立ち上げられた。また、国内外から集うトップレベルの演奏家による演奏を聴く機会の創出と、受講生にとって講師の演奏を聴くことが重要な学びとなることから、フェスティヴァルも併せて企画された。

このアカデミーでは、優れた講師との交流を通じ、単なる技術習得を超えて、みずから音楽を行なう意味を見つめ直すことが重視されている。45年以上の歴史の中で、ここからソリストやオーケストラ奏者として活躍する演奏家が数多く育ってきた。

音楽祭期間中には、アカデミー講師を中心とした演奏会が毎日行なわれており、ヨーロッパ各地から集う演奏家による多彩な組み合わせの演奏が、草津高原のさわやかな自然の中で、全国各地の音楽愛好家に楽しまれている。

アカデミー&フェスティヴァル会場のひとつである草津音楽の森国際コンサートホール
写真:友澤綾乃
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国内にいながら一流の指導と演奏に触れる

このアカデミー&フェスティヴァル最大の魅力は、ヨーロッパに渡航せずとも、日本にいながら世界一流の講師陣によるレッスンを受けられること。そして講師陣によるソロ演奏や、草津という地だからこそ実現する特別な組み合わせのアンサンブルからも、多くの学びが得られることだろう。

2025年は草津でお馴染みの講師陣に加え、今年のフェスティヴァルのテーマ「ヨハン・シュトラウス」作品に造詣が深いピアニスト、ドリス・アダム氏が初参加。魅力的な講師陣とそのクラスの特徴を見ていこう。

【ピアノ】

クリストファー・ヒンターフーバー
ウィーン国立音楽大学ピアノ学部副学部長を務める傍ら、ソロ・アンサンブルなどの演奏活動を積極的に行なっている氏だからこそ、 ウィーンのピアノ音楽の基礎に加え、生きた音楽文化も学べるため、特に海外留学を目指す生徒など、毎年多くの受講生が集まるクラスである。

クリストファー・ヒンターフーバー氏によるマスタークラス
写真:友澤綾乃

ドリス・アダム
ウィーン市立音楽芸術大学ピアノ・ソロ・クラス教授であり、今年が初参加となる。A.グリュンフェルトの珍しい独奏曲や、J.シュトラウスのワルツ、E.シュットやグリュンフェルトのパラフレーズなど、今年の音楽祭テーマに相応しいレパートリーを持つピアニスト。長年のウィーンでの教育経験に基づいたマスタークラスにも注目が集まる。

【ヴァイオリン】

カリーン・アダム
フランツ・サモイル教授の愛弟子で、音楽祭期間中は多忙な中でも、受講生一人ひとりに寄り添い、的確で熱意あふれる指導を行なっている。彼女のレッスンや演奏には、パワフルさ、温かさ、そして深い愛情が感じられ、多くの受講生から支持を集めている。今年はドリス・アダム氏との姉妹デュオも予定されている。

カリーン・アダム氏によるマスタークラス
写真:友澤綾乃

シュロモ・ミンツ
今年が3回目の参加となるヴァイオリン界のレジェンド。昨年は、弓の動きをまとめたグラフを用いるなど、独自のアプローチによる高度なレッスンから、熟考された緻密な演奏テクニックが学べたと受講生から好評を受けた。今年はピアニスト岡田博美氏との初共演も予定されており、草津が生み出す新たな名演が期待される。

【チェロ】

エンリコ・ブロンツィ
ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院教授で、昨年に続き2度目の参加。個々にとって今必要な課題を的確に与え、受講生がその技術を掴み軌道に乗れるまで丁寧に指導する、充実したレッスン。またコンサートでは、氏の表現力で舞台がイタリア色に染まった感動を、この夏も再び届けてくれるだろう。

エンリコ・ブロンツィ氏のコンサートの様子
写真:友澤綾乃

【フルート】

カール=ハインツ・シュッツ
ウィーン・フィルの首席フルート奏者。レッスンと演奏の両面で学べる機会を求めて、日本全国から多くの受講生が集まる。受講生一人ひとりに真摯に向き合う指導が特徴的である。どんなに多忙でも受講生一人ひとりを大切に指導する人柄の良さが氏の音楽性にも溢れでている。

【オーボエ】

トーマス・インデアミューレ
多くの弟子を日本のプロ・オーケストラに送り出している草津の名物講師。独自のメソッドによる指導に定評があり、次年度のマスタークラスに向けて1年をかけて取り組むべき課題も準備してくれる手厚い指導で、リピーターの受講生も多い。

あらゆる演奏者の「学びたい!」を応援するアカデミー

アカデミー参加者の多くは音楽を専門的に学ぶ学生だが、中には一般大学の学生、楽器を趣味にしている社会人、かつて音楽に親しんでいた人など、さまざまな背景を持つ老若男女が集まっている。

草津夏期国際音楽アカデミー 受講生の声

・レッスンでは基本的な事柄から、各作品に対する音楽の作り方まで、事細かく指導され、長年悩んでいたことを改善するための糸口となった。

・音楽祭最終日のスチューデント・コンサートでは緊張よりも「楽しい」と心から思う演奏ができた。

・音楽的な面のみでなくこの2週間を通して、沢山の音楽人と出会い、音楽だけでなく人生について本音で語り合ったり、自分よりも長く楽器を弾いてきてよく経験をされている方と一緒に学んだりすることができたのは良い経験だった。

これまで学んできた礎を大切に、さらに音楽の奥深さを求め、真摯に音楽に向き合っている演奏者の「学びたい!」を応援するアカデミー。この夏もぜひ注目したい。

第45回 草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル 2025
2025 マスタークラス

開催期間 : 2025年8月17日(日)~ 30日(土)

 

会場: 草津国際スキー場 天狗山レストハウス周辺施設、草津音楽の森国際コンサートホール ほか(群馬県吾妻郡草津町)

 

開講クラス: ピアノ/ヴァイオリン/チェロ/フルート/オーボエ

 

受講料金: 11万円

※ブロンツィ(チェロ)クラスのみ 8万9千円

※受講料にはマスタークラス受講料のほかコンサート料等が含まれます。
※滞在費、交通費等は別途自己負担となります。

 

申込受付期間: 2025年6月2日(月)12:00 ~ 6月11日(水)16:00
※申込多数の場合はオーディションによる選抜あり

 

詳しくはサイト内「2025 マスタークラス」をご確認ください。

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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

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