聴くしかない！ 2020年度第58回レコード・アカデミー賞が決定！

58回目を迎えた歴史あるレコード・アカデミー賞。2020年に発売されたクラシック音楽ディスクの中から、「レコード芸術」の執筆陣である審査員27名が吟味し、16作品が出揃った。今、もっとも注目すべきクラシック音楽作品をチェック！

レコード・アカデミー賞主催

音楽之友社　出版社

昭和16年12月1日創立。東京都新宿区神楽坂で音楽の総合出版、並びに音楽ホール運営事業を行なっています。

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2020年度レコード・アカデミー賞（選定委員長：金子建志／全16部門）が2回にわたる選定委員会を経て、決定されました。

音楽之友社が60年近く続けている「レコード・アカデミー賞」。今年はどのような作品が選ばれたのでしょうか？

レコード・アカデミー賞とは

わが国の音楽文化の向上に資する目的を持って、音楽之友社が1963年（昭和38年）に創設したもので、1年間に国内のレコード会社から発売されたクラシック・レコードのうち、弊社「レコード芸術」誌「新譜月評」（本年度は2020年1月号～12月号）で高い評価を得たものの中から、部門ごとに演奏や録音などの最も優れたディスクを選定し、発売レコード会社を表彰するものです。

選定委員長は金子建志、選定委員には藤田由之、濱田滋郎、大木正純、満津岡信育、中村孝義、浅里公三、金子建志、岡部真一郎、長木誠司など27名が名を連ねています。

ベートーヴェン・イヤーの今年は、彼の楽曲がどれだけランクインしているのかも気になりますね。音源も可能な限り掲載しましたので、ぜひお聞きください！

大賞　交響曲部門

ベートーヴェン／交響曲第9番《合唱》、合唱幻想曲エラス＝カサド指揮フライブルク・バロック・オーケストラ他

［ハルモニア・ムンディ　Ｄ　KKC6234（2枚組）］

演奏者プロフィール

パブロ・エラス=カサド

1977年11月21日生まれ、スペイン・グラナダ出身の指揮者。7歳で合唱を、9歳でピアノを始める。グラナダの音楽院で学び、グラナダ大学では美術史と演劇を専攻。2007年にルツェルン音楽祭の指揮者コンクール優勝。2009年のサントリー音楽祭来日、2011年の『松風』の世界初演で注目され、ベルリン・フィルにデビュー。翌年からニューヨークのセント・ルークス管の首席指揮者に就任。シカゴ響、バイエルン放送響、コンセルトヘボウ、ベルリン・フィルなどの名門オーケストラと共演し、その後もメトロポリタン歌劇場、ニューヨーク・フィルのデビューも果たす。近年注目の指揮者。

フライブルク・バロック管弦楽団

ドイツのフライブルク・イム・ブライスガウに本拠を置く古楽器オーケストラ。1987年に設立し、バロック音楽に加えて、ベートーベン、シューベルト、ウェーバーなどの作品や現代音楽をレパートリーとしている。

大賞銀賞　声楽曲部門

ヘンデル／オラトリオ《セメレ》ジョン・エリオット・ガーディナー指揮イギリス・バロック管弦楽団,モンテヴェルディ合唱団,他

［SDG　Ｄ　KKC6257～9（3枚組）］

演奏者プロフィール

ジョン・エリオット・ガーディナー

1943年英国ドーセット州生まれの指揮者。15歳から合唱指揮をはじめ、ケンブリッジ大学在学中の1964年にモンテヴェルディ合唱団を結成。卒業後キングス・カレッジで古楽研究家サーストン・ダートに学ぶ。1968年にモンテヴェルディ管弦楽団を創設、1978年にはイギリス・バロック管弦楽団を結成する。余暇には、生家のあるドーセット北部で有機農法菜園を営んでいる。