
「室内楽の環 音楽祭」初開催!ヴァイオリニストのシルバーガーが初来日、世界初演で魅せる

「室内楽の環 音楽祭」が7月20日、銀座・王子ホールで初開催されました。夜公演は初来日のヴァイオリニスト、エリック・シルバーガーとブラント・フレドリクセン(ピアノ)によるデュオ・リサイタル。世界初演を含む公演の模様をレポートします。

東京音楽大学卒業。レコード会社勤務、ピアノ専門誌「ショパン」編集長を経てフリーに。クラシック音楽をより幅広い人々に聴いてほしいとの考えから、音楽専門誌に限らず、新聞、...
「昼に出会い、夜に感動が極まる一日」と題した「室内楽の環 音楽祭2026」が7月20日に銀座・王子ホールで開催された。昼公演は弦楽四重奏、公開レッスン、トランペットソロ、ピアノ五重奏から六重奏まで多彩なプログラムが組まれ、初めて室内楽を聴く人に向けてモーツァルトからジョン・ウィリアムズの作品まで紹介され、公開レッスンではどのように室内楽が作られていくのか、そのプロセスが体験できるという手法である。
夜のデュオ・リサイタルは、ヴァイオリンのエリック・シルバーガーとピアノのブラント・フレドリクセンの登場。シルバーガーは第14回チャイコフスキー国際コンクールおよび2011年マイケル・ヒル国際ヴァイオリン・コンクール入賞者としてアメリカ国内外で幅広く活躍。使用楽器は1757年製ジョヴァンニ・バッティスタ・グァダニーニ。フレドリクセンはジュリアード音楽院ムンツ賞を受賞し、舞台作品の音楽監督を務めたり教育者としても活躍している。プログラムはモーツァルト、フォーレ、R.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタと、ウィリアム・ワイゲルの《ヴァイオリンとピアノのための3つの対話》世界初演が組まれ、作曲家のワイゲルも客席で演奏を聴き、終演後はステージで挨拶を行なった。
シルバーガーのヴァイオリンは音量豊かで、その名器を朗々と響かせ、ピアノとのコミュニケーションを図る。一方、フレドリクセンの自由闊達なピアニズムもまた弦と合わせる極意を披露するものだった。とりわけ印象的だったのはワイゲルの世界初演の作品で、解説書に綴られた作曲家の文によると、「ヴァイオリンとピアノが対等な立場で語り合うことを大切にした」とのこと。冒頭の長く引き伸ばされた「ソ」の音が幾重にも変容して何度も登場する様子が印象的だった。そのワイゲルが編曲した「さくら」がアンコールで奏され、日本の美が新たな面を見せ、のびやかな変奏がコンサートの終わりを色彩感豊かに飾った。
日時:2026年7月20日
会場:王子ホール
曲目
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13
ワイゲル:ヴァイオリンとピアノのための3つの対話 世界初演
リヒャルト・シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18
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