ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が4年ぶりに来日！ 記者会見にファビオ・ルイージが登壇

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が4年ぶりの来日公演に先駆け、記者会見を開催した。指揮者のファビオ・ルイージ、マネージング・ディレクターのドミニク・ウィンターリング氏、KAJIMOTO代表取締役社長の梶本眞秀氏が登壇し、来日公演への想いを明かした。

ファビオ・ルイージは、「私は日本にはよく来ていますが、長きにわたり信頼関係を深め、成功を収めてきたコンセルトヘボウ管弦楽団とともに来日できることを非常に嬉しく思っています」と挨拶し、今回のプログラムについて次のように語った。

「今回は2種類のプログラムを用意しています。その中でもピアニストのイェフィム・ブロンフマンとリストのピアノ協奏曲第2番をお届けしますが、この曲は実は、1988年に私と彼が初めて共演した曲でもあり、非常に思い出深い曲です。この曲を日本の皆さんにお届けできることを本当に嬉しく思っております。それ以外にはチャイコフスキーの交響曲第5番とドヴォルザークの《新世界より》という皆様にもよく知られた大曲をお届けします。それに加えて、あまり演奏機会が少ない、ビゼーの交響曲第1番を演奏します」

また、コンセルトヘボウの音のキャラクターをどのように捉えているかという質問に対しては、「本当に特徴的な音色を持ち、それを保ちながら革新をしていると捉えております。非常に気品あふれる豊かな音色、それからあたたかみがあります。正当な音楽を作りながらも常に新しいフレージングや、音楽に向かうアプローチの仕方に革新的なところがあるとに考えております。このオーケストラと共演できることが、このうえない喜びです。指揮者として携われること、音楽を作っていけるのは本当に喜ばしいことだと思っています」と答えた。

さらにドミニク・ウィンターリング氏はコンセルトヘボウ管弦楽団の今後について、2027年に8代目の首席指揮者にクラウス・マケラが就任することにも触れ、2025年の秋にはマケラとともに来日すると述べた。

首席指揮者にマケラが選ばれた理由については、「コンセルトヘボウでは、首席指揮者は団員による投票によって決めるという特徴があります。2020年12月に偶然、パンデミックにより出られなくなってしまったここにいるマエストロ・ルイージの代役としてマケラと共演して彼に出会いました。このとき彼はまだ24歳という若さでしたが、卓越した音楽性をもち、自信に満ちあふれていて、非常に感銘を受けました。オーケストラと指揮者の信頼関係が非常に重要なので、それを築き上げることができる方だと思っています」と述べた。

これにはルイージも「このプロジェクトに（私の代役がきっかけだったということで）私自身も携わることができて嬉しく思います」と笑顔に。「彼の世代でもっとも才能のある指揮者の一人だと私も思っています。これからが楽しみです」と期待を込めた。