インタビュー
2022.08.23

Z世代の注目ジャズピアニスト! 草田一駿のニューアルバムをデジタルアンプで聴く

彼はまだ22歳。しかし、そのライブでのパフォーマンスとアルバムの完成度の高さは業界で話題を呼んでいる。

ジャズピアニスト・草田一駿(そうた・かずとし)として華々しくリリースされたファーストアルバム「Flumina」は、ピアノ、ギター、ヴィブラフォン、ベース、ドラムの五重奏体系で構成されており、最初の一音から最後の一音まで緻密で実に変化に富んだ意欲作だ。

2020年から2年連続でFUJI ROCK FESTIVALに登場し、2021年のサッポロ・シティ・ジャズ「PARK JAZZ LIVE CONTEST」では最優秀賞を受賞するほどの実力の持ち主である、いま大注目の「Z世代の新星」に話を訊いた。

ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

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ミュージシャン・草田一駿の「ルーツ」

――正直、アルバムの完成度の高さに驚きました。まだ22歳でここまで饒舌に表現できてしまうということに、いったい何をルーツにしたらこういう作品を作れるのか興味を抱いたのですが、ご自身の音楽の原点はどこにあるのですか?

草田ピアノを5歳からやっていたので、音楽の基礎はそういったところにあると思います。

――やはりピアノが音楽に触れる最初のきっかけだったのですね。

草田とはいえ自分からピアノを習いたいと思ったわけではなく、母親からピアノ教室に通うようにと言われたことがきっかけです。本当は母親が子供の頃にピアノを習いたかったという思いをずっと持っていたらしいんですよね。ところがそれが叶わなくて、僕と妹にその夢を託してピアノを習わせたんだと後日聞きました。

――結果的にお母様の夢を叶えましたね。ピアノの練習は好きでしたか?

草田習いたての頃は練習が好きではありませんでした。でもいろいろと弾けるようになるにつれ、だんだんとピアノが好きになっていきました。

――本格的に音楽をやるようになるきっかけはなんだったのですか?

草田本当はクラシックのピアニストを目指していました。特に「のだめカンタービレ」にはすごく影響を受けました。ドラマや映画なんかセリフを覚えるくらい大好きで、それを見ながら「留学したいな」「プロのピアニストになりたいな」という夢を抱いていました。

そんな中、13歳のときでしたが、大林武司さんをはじめ、ジャズのミュージシャンが奏でる音楽に触れたんです。それがとても衝撃的で、「こんな世界もあるのか!」と自分の中の世界が広がった気がしたんですね。

――クラシックのピアノとジャズのピアノ。同じピアノですがアプローチがだいぶ異なりますよね。

草田即興があるかないかというのは大きな差ですよね。それまでは書かれたことや言われたことをいかに忠実に表現するかという点に重きを置いて演奏していたのですが、「自分で音楽を作っていいんだ!」という自由さがとても刺激になって。それがきっかけで作曲が自分にとってライフワークのようなものになりました。

 

草田一駿(そうた・かずとし):1999年広島県生まれ。5歳よりピアノを始める。13歳よりジャズやロック等に開眼し同時に作曲も始める。2016年、Seiko Summer Jazz Camp 2016にてBest Composition and Arrangement Award 受賞。2020年、21年、フジロックフェスティバルに出演。2022年、待望の1stフルアルバム「Flumina」をリリース。

草田一駿の「いま」

――曲はどういうときに作るのですか?

草田いろいろなパターンがあります。ピアノを弾きながら作るときもあれば、お風呂で鼻歌から曲が思い浮かぶときもあります(笑)。

 ――お風呂好きなんですか?(笑)

草田:最近、サウナや温泉にハマってて。疲れてるのかな(笑)。あと、映画鑑賞もすごくお気に入りの時間です。そういったところからもインスピレーションをよく受けます。たとえば映画の中のさりげないセリフから発展させて曲を作ってみたり。

――確かに、アルバムを聴いているとピアニストとしての技術を聴かせるというより、曲のイメージを大事にしているというのが伝わってきます。聴いていて情景が浮かんでくるんですよね。

草田「映像的だ」と言われるのは嬉しいですね。絵が思い浮かぶような感覚で音楽は作っています。自分のイメージと聴く人のイメージが一致したら、それは作り手冥利に尽きる瞬間です。

――今回のアルバムは五重奏(クインテット)でしたけれど、なぜ五重奏で?

草田ピアニストとしてデビューアルバムを作るとなると、やっぱり「ピアノトリオで」というパターンが多い気がするのですが、それだと埋もれてしまいそうで……。

なにか個性を出せないだろうかと思っていたところに、ジョエル・ロス(Joel Ross)というヴィブラフォン奏者のプレイを見て「あ、ヴィブラフォンの音を入れたいな」と思ったことをきっかけに、「それならギターも入れて、サウンドをより豊かにしてみたらどうだろう」みたいな構想が自分の中でできあがっていきました。

――確かにこのアルバムではヴィブラフォンが印象的でしたね。コンセプトのようなものはあるのですか?

草田収録曲はすべて10代の頃に作ったものです。これまでの集大成として、ひとつのポートフォリオにしたいという思いがありました。タイトル「Flumina」は、ラテン語で「川」という意味ですが、人生の流れの源流になればいいなという思いでそう名づけました

――9曲入りですが、一番短い曲でも6分超え。変拍子の連続だし、展開の仕方もクラシックのようでもありプログレのようでもあり。かと思えば電子音も使われていて、「これはジャズアルバムだ」と一括りにしていいんだろうか?と思うくらい凝った作りになっているのが印象的でした。

草田できるだけ新しさを求めたかったので、なるべく型にはまらないようにというのは意識して作りました。

草田一駿「Flumina」
Playwright
TWT-103

草田一駿の「これから」

――このアルバムを引っさげての全国ツアーがまもなく始まりますね。

草田はい、アルバムの収録メンバーと共に9月から名古屋・京都・岡山・広島・福山・大阪と、丸の内コットンクラブでリリースツアーを行ないます。コットンクラブ以外はお客さんとの距離も近いので、メンバーの演奏をより身近に感じてほしいですね。五重奏ならではの楽しさや面白さを味わっていただけたらと思います。

――これからの抱負をどうぞ!

草田コロナ禍の前まではプレイヤー気質が強かったんですが、ライブが思うようにできない状況になったことでクリエイター気質なところが強まってきているような気がしています。

作曲ができるピアニストというよりも、ピアノができる作曲家になりたいと思っています。映画音楽やゲーム音楽のような、新しいことにもどんどん挑戦していきたいですね。

草田一駿 – Ideal(FUJI ROCK FESTIVAL’20 “ROOKIE A GO-GO”)

はにかみながらも、自信に満ち溢れた笑顔でインタビューに答えてくれた草田一駿さん。若き才能のこれからの活躍にますます期待がかかる。

草田一駿 オフィシャルサイト

草田一駿 五重奏体系“Flumina”リリースツアー

草田一駿/ソウタカズトシ (p)

朝田拓馬/アサダタクマ(g)

窪田想士/クボタソウシ(vib)

宮地遼/ミヤチリョウ(b)

井口なつみ/イノクチナツミ(ds)

 

・2022年9月1日(木) 名古屋Mr.Kenny’s

OPEN 18:00/ START 19:30

ミュージックチャージ¥4,500(+1DRINK)

 

・2022年9月2日(金) 京都BondsRosary

OPEN 18:30/ START 19:30

ミュージックチャージ¥4,500(+1DRINK)

 

・2022年9月3日(土) 岡山SOHO

OPEN 18:30/ START 19:30

ミュージックチャージ¥4,500(+1DRINK)

 

・2022年9月4日(日) 広島LiveJuke

OPEN 18:30/ START 19:00

ミュージックチャージ¥4,500(+1DRINK)

 

・2022年9月6日(火) 福山Cable

OPEN 18:30/ START 19:30

ミュージックチャージ¥4,500(+1DRINK)

 

・2022年9月7日(水) 大阪Mr.Kelly’s

OPEN 18:00/ START 19:30

ミュージックチャージ¥4,500(+1DRINK)

 

・2022年9月13日(火) 丸の内コットンクラブ

[1st.show]OPEN 17:00 / START 18:00

[2nd.show] OPEN 19:45pm / START 20:30

全席指定¥5,800 ※2ステージ完全入替制

 

※ツアー詳細はこちら

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