プレイリスト
2020.03.23
おやすみベートーヴェン 第99夜【天才ピアニスト時代】

「ソナチネ ハ短調」——伯爵令嬢ヨゼフィーネへ贈ったマンドリンのための短調の作品

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1792年、22歳のベートーヴェンは故郷ボンを離れ、音楽の中心地ウィーンに進出します。【天才ピアニスト時代】では、ピアニストとして活躍したウィーン初期に作曲された作品を紹介します。

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ
編集協力:水上純奈

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伯爵令嬢ヨゼフィーネへ贈ったマンドリンのための短調の作品「ソナチネ ハ短調」

ウィーンでの4年目を迎えた1796年は、ベートーヴェンの生涯で最も充実した思い出多き1年となる。年明け早々にいくつかのサロン・コンサートに出演したあと、2月になるとリヒノウスキー侯と連れ立ってプラハへの旅に出かける。

——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)45ページより

本日から4日連続で取り上げるのは、「シェーナとアリア《おお、不実なる者よ》」でもご紹介した、長い旅の始まりの地であるプラハで書かれた作品です。

作曲家フランティシェク・ドゥシェック(1731〜99)とその夫人で名ソプラノのヨーゼファ(1754〜1824)を中心とするサロンは、プラハの音楽文化の象徴的存在であった。(中略)また、このサロンの常連であったクラリ伯爵令嬢ヨゼフィーネ(1777〜1828)のために、マンドリンとチェンバロのための二重奏曲を4曲(ソナタ2曲、アダージョ、変奏曲=WoO43a、43b、44a、44b)作曲しており、同サロンで、ベートーヴェン自らも共演者となって演奏したであろうことは確実である。

——小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)35ページより

ベートーヴェンは、マンドリンを嗜むヨゼフィーネのためにマンドリンを使った作品を書いています。このWoO43aは、ベートーヴェンが彼女に贈った4作品の中で唯一、短調で書かれています。マンドリンの繊細な音が、短調のもの悲しさによく合った作品です。

作品紹介

「ソナチネ ハ短調」WoO43a

作曲年代:1796年春(ベートーヴェン25歳)

出版:1880年

クラリ伯令嬢ヨゼフィーネに献呈

平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)
小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)
ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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