読みもの
2020.12.25
高坂はる香の「思いつき☆こばなし」第41話

サンタクロース村とともに訪れたい!フィンランドにあるシベリウスの家

高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

撮影:筆者

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クリスマスです。

今年は新型コロナの影響で「サンタクロース活動」にも影響が出ているというニュースを見ました。

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この季節になると例年は、子どもたちの集まる施設に国際サンタクロース協会が認定する公認サンタなる方々が訪れ、触れ合ったりプレゼントを配ったりするそうです。しかし、今年はそれが難しいので、Zoomなどでオンライン訪問しているらしい。トナカイは商売あがったりですね。

サンタクロースが住んでいる場所には諸説あるようですが、フィンランドには、サンタクロース村と呼ばれる場所があります。サンタクロースの故郷は北極だというアメリカの言い伝えにもとづき、フィンランド国営放送が、ラップランドにある北極圏をサンタクロースの居住地と宣言したのだとか。

フィンランドのサンタクロース村

それで、フィンランドといえば、やっぱりシベリウスなのですが。

ジャン・シベリウス(1865~1957)。代表作の交響詩《フィンランディア》は、フィンランドの愛唱歌ともいえる。

以前ヘルシンキを訪れた際、郊外のヤルヴェンパーにあるシベリウスの家を訪ねました。妻アイノの名前にちなみ、アイノラと名付けられている家です。

初夏の気持ちの良い季節だったこともあり、北欧ならではの太陽の光に照らされた庭の花や緑の美しさが際立っていました。専用のサウナ小屋もあり、さすがフィンランドです。

上:シベリウスの家。フィンランドの首都ヘルシンキから、電車で35分ほど離れた街、ヤルヴェンパーに立つ。
下:きれいに整えられた庭。

シベリウスの家、アイノラ

しかし、家の中で私が一番印象に残っているのが、この緑色の暖炉です。

シベリウスは家を建てる際、建築家に二つのリクエストをしたことが伝えられています。一つは湖が見えること、もう一つは、緑の暖炉を設置すること。共感覚の持ち主だったシベリウスは、緑色を見るとへ長調を感じたそうで、リビングにある二つの暖炉はどちらも緑色でした。

リビングに置かれた緑の暖炉。

シベリウスのプレイリスト

フィンランドは、素朴ながら洗練された雰囲気もあり、人も優しく落ち着いていて、とてもいい。

料理については、トナカイの肉(冒頭でサンタクロースの話をしたのに、なんだかひどい感じがしますが)や、毒キノコを長時間ゆでて毒抜きしたキノコ料理など、ちょっとびっくりする食文化も印象に残っています。

また自由に旅ができるようになったら行きたい場所のひとつです。

トナカイの肉。さっぱりした味の赤身肉でした。
毒キノコ料理。美味しかったものの、特徴があるとは言えず。なぜそんなに苦労してまで毒キノコを食べるんでしょうか……。
高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

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