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2020.07.31
高坂はる香の「思いつき☆こばなし」第20話

金子三勇士さんが、中村紘子さんゆかりのスタインウェイを中国料亭でのコンサートで

高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

写真提供:金子三勇士

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 金子三勇士さんといえば、私にとっては「ピアノ界のカレー好き代表」以外のなにものでもないのですが、今回は、中国料亭でコンサートをされるようです。

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中国料亭 翠鳳(すいほう)金子三勇士 スペシャルコンサート&ディナー

8月4日(火)、8月5日(水) 16:30開場

17:00~18:00 コンサート

18:00~20:00 ディナー

詳しくはこちら

それも、“故・中村紘子さんゆかりのスタインウェイ”の復活コンサート、とのこと。

場所は、東京・上野の中華料亭「翠鳳」。そのピアノは、現オーナーのお祖父さまが所有していた古いスタインウェイで、若き日の中村紘子さんが練習に使っていたことがあるそうです。

長らく使用されず眠ったままになっていましたが、レストランがコロナ禍による休業を経て営業再開したところで、なにか特別な企画に踏み出そうと、このピアノを蘇らせることにしたといいます。感染拡大防止対策もしっかり行なったうえでの開催とのこと。

 内容は、1時間のコンサート&トークののち、「上海料理をベースにしたスペシャルコース」のディナーというもの。

プログラムには、金子さん得意のリストやバルトークに加え、中村紘子さんに捧げるショパンの「雨だれ」など、ディナー前にぴったりのエレガントな楽曲が並んでいます。コンサートは今後もシリーズ化が予定されているようなので、期待したいところです。

お食事はグループごとに別席で、ソーシャルディスタンスもバッチリ。
もともとパーテーションで仕切られている席もあります。
私たち音楽家にとっての「今だから届けたい演奏」と同じように、「今だから届けたい料理」というシェフの熱い想いとメッセージを感じさせてくれるメニュー。
とくにフカヒレの姿煮は当日のコースにも含まれる、非日常を味わえる贅沢な一品です!(以上、金子さん談)

ところで、冒頭に「金子氏、カレー好き代表なのに中国料理の店で弾く」的なことを書きましたが、ふと、以前カレーの専門家の水野仁輔さんが「麻婆豆腐はカレーなのか」調べるために、わざわざ四川の成都に行っていたことを思い出しました。
(結果、調理プロセスはそっくり、とはいえ麻婆豆腐は麻婆豆腐、でもカレーかもしれない、わからない、という結論にいきついたようです。記事はこちら

金子三勇士さんが最初にカレーにハマった理由は、パプリカパウダーを多用して煮込むハンガリー料理に似ていたからだと話していました。世界の料理はつながっているのですね。

註:金子さんは、1989年、日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれ、6歳よりハンガリーのピアノ教育第一人者チェ・ナジュ・タマーシュネーに師事、単身ハンガリーに留学し祖父母の家よりバルトーク音楽小学校に通った経歴をお持ちです

高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

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